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外資系企業での武器は「日本語」!?

外資系企業で働くとき、”武器”になるのは「日本語」である!!

と書くと、前回、「外資系ではみんな英語ができるので、もっと頑張らないとー」などと書いていただけに、『殿、ご乱心!』と突っ込まれそうであるが、正気である。
実際に、初めて外資系企業で数ヶ月で確信をもったことの一つである。
ただし、もう少し丁寧に言うと、

日本にある外資系企業の中で活躍するためには、『強み(”武器”)』となるのは「日本語」であり、そこに「日本企業での経験」や「日本の文化・習慣への理解」をどれだけ加えられるかがとても重要である。

ということだ。

具体的には、以下の点で、それが発揮される。

1.お客さまは日本人
そう。外資系企業といえども、日本でビジネスをしようとすれば、B to B(企業間取引)にせよ、B to C(消費者向け)にせよ、対面するのはほぼ日本人である。
つまり、「打合せ」も「メール連絡」も、必然的に『日本語』となる。
これは、本社から送り込まれた外国人メンバーが、どうやっても日本人には追いつけない部分である。
だから、日本で働く以上、日本人として、しっかりとした日本語を話し書くことが最重要!

2.市場は日本
外資系企業が日本にオフィスを持つということは、「日本市場へ進出」したいから。
そうなると「市場の動向」を知ることが必要不可欠であり、市場や業界の動きウォッチする為には、日々の「ニュース」に目を通すことが大切である。そして、そのニュースのほとんどは日本語で書かれている。

例えば、私が携わっている、日本における「IR/統合型リゾート」や「ゲーミング」関連のニュースなどは、日本の動きを「英語」で伝えているメディアも幾つかあることはある。
それでも、日本で起こる出来事は「日本語」で得られる情報の方が圧倒的に多いので、外資系企業の中では、日本語ニュース(情報)を網羅出来ることで、「(日本語)情報格差」の勝者になれる!

3.大切なモノは全部日本語
実は、日本語で書かれた「ニュース」はまだ”カワイイ”ほうだ。
もっと大事なモノ、『法律』は日本語で書かれているのだ!
そして、ココがポイントでもあるが、政府が発行する法律には、基本的に「(正式な)英語版はない」のである!!
したがって、外国人メンバーが日本の法律を理解するには、一旦、法律を英訳してから読まなければならないし、日本語ですら理解するのに難しい文言や言い回しを正しく読み取るのは至難の業である。

当然ながら、日本における新しい産業である「IR/統合型リゾート」のようなビジネスにとっては、法律の正しい理解は必要不可欠である。そして、このIR関連法の最も基本的な部分だけでも200ページ以上の”大作”であるから、日本語での読めることは本当に有難い!
ちなみに、地方自治体が発行する情報も、ほぼ全部日本語ベースであるので、上記と全く同じことが言える。


勘違いして欲しくはないので、念の為はっきり言っておくと、日本における外資系企業で英語が話せなくてもいいワケでは決してない。
ただ、実はここで一番言いたかったことは、”ある程度の英語”さえ出来れば、本当に重要になるのは「日本語」であるから、これまで『外資系企業で働くこと』など考えたこともなかった人でも、働く先の選択肢のひとつとして考えてみてもいいのではないかということである。
たぶん大部分の日本人にとっては、「外資系企業」に対する実際のハードルより、自分の心の中のハードルが高すぎて単に敬遠している場合が多いと思うから。
そういう私自身も、これまで長い間、「外資系」で働けるのは「帰国子女」か「海外留学経験者」だけだと思っていた(結構マジメに)
今、そのどちらでもないワタシが、外資系でなんとか無事に、そして楽しく働けていることで、経験の広がりと今後の可能性を感じている。


by lateblooming | 2019-10-13 14:34 | 日本で新たなチャレンジ | Comments(0)