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通訳手配で頭の体操!?

新型コロナウィルス感染予防のため、出来るだけ人の移動や密集を避けなければならない昨今、「オンラインミーティング」の機会はますます増えている。
それに伴い、通訳者さんに入ってもらうオンラインミーティングも増えているというのは、以前にこのブログでも書いた通り。(ブログ記事:「活躍の場広がるオンライン通訳」

突然ですが、ここで『頭の体操』です!!

もし、あなたが通訳を手配する必要のあるオンラインミーティング(TeamsやZoomなどのシステム使用)をアレンジすることになったとします。

以下のようなそれぞれ違う場所にいる3つのグループのオンラインミーティングを成立させるには、どのようにアレンジしたらいいでしょうか?!

<参加グループ>
グループA(国内):外国人と日本人(あなたを含む)
グループB(国内):日本人のみ
グループC(海外):外国人のみ

尚、「ミーティングは出来るだけ効率良く(=時間は短めに)進めて欲しい。」との要望あり。


さあ、通訳者をどう配置してミーティングを行えばよいか、全体のイメージは湧きますか?

この時点で、アレンジのイメージが出来た方がいたら、相当頭の回転が速いか思考が柔軟な方です!!周りの人たちに自慢しましょう(笑)

さて、実は上記は、先日私自身が出席したオンラインミーティングの状況そのもので、実際には以下のようなアレンジでした。

ひとつ目のポイントは、「逐次通訳+同時通訳ミックス」を採用すること。

「逐次通訳」の場合は、話し手が話した後に通訳者さんが内容を訳して伝える方法なので、交互に発言することになり、時間効率を考えると直接コミュニケーションに比べてざっくり「2倍」。
一方で「同時通訳」の場合は、同時通訳用の無線機”パナガイド”を使用して、通訳者さんは話し手が話している間に同時に訳していき、同じ部屋にいる参加者はイヤホンを介して同時に訳が聞けるので、時間効率は直接コミュニケーションと同じ「1倍」。

ただし、今回のシチュエーションでは、全員が同じ場所にいるわけではないので、通訳者さんにはグループAの場所に来てもらい、以下のような「逐次通訳+同時通訳ミックス」で対応してもらうことにします。

①日本語⇒英語を同時通訳(グループAの外国人用)
②英語⇒日本語は逐次通訳(グループAとBの日本人用)

つまり、時間効率は「1.5倍」となりますので、逐次通訳の「2倍」よりは会議時間は短くできます。

ただし、これだと海外にいるグループCの外国人出席者が日本語⇒英語の通訳を聞くことが出来ないという問題があることに気づきます。

そして、残りもうひとつのポイントですが、これを解決するために、身近なモノを使います。

そうスマホです。
スマホを離れたところにいる相手との”同時通訳機”として使用するのです。


どう使うかというと、通訳者さんとグループCの外国人を、それぞれのスマホを使って「もうひとつ別の回線(オンラインミーティング)」でつなぐのです!
それによって、皆が画像と音声を共有しているミーティングの本回線の会話を邪魔することなく、通訳者さんが(国内の外国人向けに)同時通訳している同じ内容を(海外にいる)外国人出席者も同時に聞けることになるのです。

どうでしょう?イメージ出来ましたでしょうか?!

特に2つめの「スマホを使って別回線でつなぐ」という発想は、自分自身が『なるほどー!頭の体操っぽい!!』と結構感激したので、ちょっとややこしかったかもしれませんが、今回ご紹介してみた次第です。

そのようなわけで、何かと不便な環境の中では、新しいテクノロジーと自分のアタマを上手く使って、何ごとにも柔軟に対応出来るようになることが大事だなーと感じた今日この頃です。



by lateblooming | 2020-08-09 16:21 | 日本で新たなチャレンジ | Comments(0)